仙台に行く用事があり、伊東豊雄の代表作のせんだいメディアテークを見に行った。
ついていることに、ちょうどそこで氏の展覧会をやっていて、
「いととよの建造物のなかでいととよの歴代の作品やら考え方を眺めるのか‥こりゃ、いととよ三昧だね!」と、充分楽しませていただきました。
竣工してから5年以上が過ぎた今も、活き活きとケヤキ並木の通りに映えるメディアテーク。往来するひとびとを次々と吸い込む。
ほぉ‥これが。と、チューブという名の天にうねるパイプを見上げる。
取りあえず奥のスタンドでビールをグビリ。なるほど、木漏れ陽を遮る柱や壁がないのは気分がよい。
「新しいリアル展」の感想
一つの仕事の流れを、メモや図面で、その試行錯誤が見え隠れして、とても興味深いものでした。
豊雄さんの初期の頃のコメントも親近感がもてる。
海藻と薄いスラブのイメージから出来上がった竣工直前のメディアテークに対し「こんな重たい無骨なものになったか!」的な発言コメントに、なんというか‥好感がもてる。
建築するのに敷地や環境を読むのが大切、と教わっている。
敷地に対し、そこからカタチをゼロからつくりだす潔さをもつのは難しい。
なぜならたぶん、クリエイターやアーティストと呼ばれる人たちは、そもそも表現したいものがあるから。
それ自体の表面を環境に順応させて、「環境にこんなに適している」と周囲に納得をさせる‥、その技術。
ワタシは、馴染んだ色や相応しい高さに弱いらしく、白くて丸くて光りいっぱいとかを、つい訝ってしまう‥
GW、街の人々がここに集う。
1階のステージでは街の音楽祭をやっていた。図書館も地元の若者たちで溢れ、ギャラリーは年配の方々が催し物を開いていた。
「高さとかで誇示するんじゃなくって、‥仙台にこういう風にみんなが集まれる場所ができて良かったって思うよ」と仙台っこのボーズが呟く。
そういうことなのかもしれない。地元の人たちが集い、使って、大切にする場所、ちょっと自慢な場所‥せんだいメディアテークはきちんと役目を果たしている、仙台のひとたちの大切な建築物でした。